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うんのしまの、ふしぎな洞窟。
前回は、「今日」を知るための、小さな地図のお話でした。今日は、13日間の「流れ」のお話。
――その前に、ミユンは、地図の小さな変化に気づいていました。

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ミユン「……見ろ、この糸」
「根を、張り始めたわんっ」
「どこか遠くで、なにかが、静かに育ち始めてる。そういう印だ」
「べ、別に、心配してるわけじゃない。オレは干渉しない。見てるだけだ、わんっ」

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第1話で出会った、「銀河の音」。
1から13までの数字が、それぞれ違うリズムを表すのでした。
そして、その13の光が順番につながると、ひとつの「流れ」になります。

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ミユン「流れにはな、形があるんだ」
「はじまりは小さく、真ん中で勢いがついて、終わりにすっと静かになる」
「川と同じだ。ずっと同じ速さの流れなんて、ないんだわんっ」

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ミユン「流れのはじめのほうは、『タネ』の時期だ」
「焦って大きくしようとするな。タネはタネらしく、小さく始めるのが正解なんだ」
「……何事も、だわんっ」

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流れの真ん中あたりには、山の日も、谷の日もあります。
調子の出ない日は、流れが壊れたわけではありません。
谷があるから、波になる。それも、流れの形のうちなのです。

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ミユン「おい、ルミ。それ以上は……っ」
「……まあ、いい。糸は糸だ。ちょうどいい“たとえ”になる」
「べ、別に、遊んでていいって言ったわけじゃないわんっ」

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ミユン「1日だけ見れば、ただの点だ」
「でも、13日つながれば、線になる。流れになるんだ」
「毛糸だってそうだろ。一目だけじゃ何にもならない。編むから、一枚になるんだわんっ」

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ミユン「第2話の『今日の地図』、覚えてるか」
「今日の光は、この13の流れの中にも、場所があるんだ」
「はじめにいるのか、真ん中か、終わりか。それが分かると、今日の過ごし方のヒントが変わるんだわんっ」

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ミユンは、もう一度、根を張る糸を見ました。
根は、目に見えないところで育つもの。
だれかの「続ける」という気持ちが、遠くのどこかで、静かに根になっているのかもしれません。

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ミユン「……塔の印」
「前も、ほんの少し、傾いた気がした」
「気のせい、で片づけるな。オレの理屈は、そう言ってる」
「……明日も見る。明後日もだ。それが観測ってやつだ、わんっ」

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ミユン「流れの中じゃ、誰も止まれない。日を飛ばすことも、できない」
「でもな、過ごし方は選べるんだ」
「進む日、休む日、整える日。……それを選ぶのが、流れの読み方だ、わんっ」

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13日目の終わりは、終わりではありません。
次の流れへ、そっと手渡しをする日。
だから、13日目には、ここまで運んでくれた流れに、「ありがとう」を言ってみましょう。

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ミユン「……一段ずつ、だな」
「流れってやつも、こういうことなんだ」
「べ、別に、感心してるわけじゃない。手が勝手に、進むだけだ、わんっ」

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あなたも今、13日の流れの、どこかにいます。
はじめでも、真ん中でも、終わりでも。どの場所にも、ちゃんと意味がある。
流れを知ることは、焦らないでいるための、地図なのです。

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ミユン「次はな、260日の大きなめぐりを教えてやる」
「13の流れが、ぐるっと集まると、どうなるか。……まあ、それは次だ、わんっ」
「糸の様子も、ついでに見せてやる。……また来い」

次回『ミユンと、260日の大きな環』。
13の流れの、その先にある大きなめぐりとは?
ミユンと一緒に、時間の地図をめぐる旅は、まだ続きます。